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猫魔ケ岳

                              武部
2019.2月27日(水) 曇、一時雪
 今日は天気図では高気圧に覆われるはずだが、雲がかかっていてそんなにいい天気ではない。営業していない裏磐梯スキー場を登る。下部は緩やかだが、雪は硬い。クトーを付けずにそのまま上部も登る。スキー場の上から、トレースが無い樹林帯に入る。銅沼湖まではすぐだが、帰りに視界がなくなると迷うと思いながら進む。トレースを見つけるが、池を過ぎると木が多く、スキーではかえって時間がかかる感じだが、そのまま進む。
 銅沼湖畔から少し先で、急登があり、そこは特に木が多く時間がかかった。余程ツボ足の方が早い感じがするが、ボコボコ潜る気もするのでそのままシールで迂回して登る。トレースは明瞭になったが、帰りは雪で消えている可能性があり、赤テープ、赤布を数か所(気休め程度だが)付けながら進む。夏には湿原になっている平らなところを過ぎ、狭い登りになる。そこもシールのままで登り、時間がかかる。
 中ノ湯直前になると、硫黄の匂いが結構して、中毒になり倒れてもだれにも助けてもらえないので、コースをどうしたらいいか考える。結局コルにある中ノ湯(小屋は廃屋)には行かず、その上のピークを目指す。日が当たるせいか、数センチ下はクラストして斜度もあるので、ツボ足になりピーク(太陽電池があるところ)まで登る。ここからは、磐梯山方面が見えるが、磐梯山方面は木が多く、とてもスキーで滑る感じではないとわかる。雲はさらに黒くなり、帰りは視界が無い中戻るのかな、と心配になる。今から猫魔に向けて進んで大丈夫か(正しく戻れるか)、と心配しつつも、シールを外し猫魔に向けてほぼ平坦なところを滑り出す。出発した途端、吹雪となるが、樹林帯に入り吹雪は感じられなくなる。ここからは少しの間トレースは無く、快適なコースを滑る。
 磐梯ゴールドライン(雪のため閉鎖中)のトイレのところまであっという間だ。天気は回復して吹雪は止んだ。シールを付け、木が少ないコースを選び、前方に見える八方台(尾根)を目指す。登ると、アルツ磐梯スキー場からのトレースがたくさんあり、トレースに従って進んでみる。ふと気が付くと、リフト降り場が見える。尾根の北側にある裏磐梯猫魔スキー場のリフト降り場の上に来たとわかる。コースを尾根の西寄りに取り、1312mピークを目指す。1312mピークのすぐ下からは、尾根の南側にあるアルツ磐梯スキー場を見渡せる。 コルまで降りると、アルツ磐梯スキー場のリフト(ピークチェア)降り場のすぐ上になる。

・1312mピークのすぐ下から猫魔岳(中央のピーク)を望む (左下は、尾根の南側にあるアルツ磐梯スキー場のピークチェアリフトのリフト降り場が見える)(写真は、1日撮影)
猫魔ケ岳

 ここから北面を巻きながら猫魔に向けて登る。樹林帯なので表面の雪質は快適だが、少し下はクラストしている感じだ。時間が無いので、どこまで登るか考えながら進む。猫魔手前のピークで、猫魔岳まで目と鼻の先だが、ここでUターンすると決める。ここからは、磐梯山がよく見える。ここまで5時間20分かかっているが、帰りは何時間かかるだろうか。暗くならないうちに戻れるか、下手すると樹林帯で迷って暗くなる可能性は多分にある。そう考えると、ここから北側の猫魔スキー場(今日は営業していない日)に降りてしまった方が、余程確実に明るいうちに帰れるので、その方がいいということになる。でも、来たコースを戻ることにする。(明日と明後日で、ここから北側の猫魔スキー場に計3本滑走した。)

・猫魔岳1つ手前のピークより磐梯山を望む
磐梯山

 シールを外し、アルツ磐梯スキー場のリフト降り場のすぐ上まであっという間。ここからの登りは、シールを付けずに、ツボ足で登る。1312mピークまでのぼる。ここからは、スキーで滑れると思い、南寄りにコースをとったつもりで滑ったが、また、リフト降り場が見えた。また間違ってしまった。(実は、下っては行けない。)ここからはゆるやかな登りになっているが、シールを付けている時間がないので、滑走の状態で逆ハの字で登りながら進む。思ったよりも長いので、素直にシールを付けた方がよかったかと後悔する。
 アルツ磐梯スキー場の八方台寄りのリフト(樹氷チェア)から降りて滑る人が見えた少し先から、尾根から外れて、急斜面に入る。気合を入れて滑った瞬間、顔面から雪面に突っ込む。雪は重く、雪面の凹凸がよくわからなかったようで、スキーの先端が雪に突き刺さったようだ。時間をロスして、磐梯ゴールドラインのトイレに到着。中の湯までは、ロス無く進む。中の湯から何か所か急斜面があるが、登りと場所を変えて滑り、なんとか着実に突破する。平らなところ、ゆるやかな登りは、ツボ足になる。
 銅沼湖畔まで来ると、銅沼湖に進むトレースが目に着き、そのトレースに従う。銅沼湖の上を横断するコースで、これにより時短が図られた。夏道の銅沼湖の説明があるところは、バイパスして、その先で銅沼湖から上がった。(銅沼湖の上には、火口壁から磐梯山に登る人と思われるトレースがたくさん付けられていた。)その後もトレースに従って、スキー場上に出た。(行きよりも50m?東方向寄りで、スキー場に出た。)天気は崩れず、明るいうちに着けてよかった。
 裏磐梯スキー場下7:30―――スキー場上8:00―――中の湯手前10:20―――中の湯上(太陽電池があるピーク)10:45/11:15―雪が降る――磐梯ゴールドラインのトイレ11:25/40―――アルツ磐梯スキー場(リフト:ピークチェア)上(コル)12:30―――猫魔の1つ手前のピーク12:50/13:10―――アルツ磐梯スキー場の上(コル)13:15/30―――磐梯ゴールドラインのトイレ14:20/35―――中の湯上15:10/25―――裏磐梯スキー場上16:30/40―――裏磐梯スキー場下16:50

2019.2月28日(木) 曇、湿った雪
 今日の9〜12時間帯からずっと雨の予報なので、朝のみの行動に限られた。営業していない裏磐梯猫魔スキー場から、昨日よく迷ったリフト降り場に出て、昨日のルートに合流し、猫魔岳に登り、猫魔の1つ手前のピークから、裏磐梯猫魔スキー場に降りる1周コースにした。
 朝、裏磐梯猫魔スキー場の駐車場で用意していると、だれも来ないはずなのにスキー場の人が車で通ったので、ビックリした。
★営業していない日は、裏磐梯猫魔スキー場に入ってはいけない(除雪車は動いているため)と、帰りに言われた。営業日に、登山届を出して山に入るように、指導された。
 スキー場でアイゼンを付けて登ると、スキー場を荒らすことになるので、それはできない。コース:エキサイト1の硬い急斜面をツボ足で登る。斜度がゆるやかになってから、シールを付けてリフトの下を登る。リフト降り場の上から、昨日のコースに出て、1312mピークを経て、猫魔岳に向かう。アルツ磐梯スキー場の上(コル)を過ぎると雪がパラパラと降り始めた。昨日、猫魔の1つ手前のピークに登ったが、今日はそれを巻く感じでトラバースする。
 猫魔岳の登りは、太陽が当たりクラストしていた。狭いので、最後はツボ足になって登る。シールを外していると結構雪が吹ってきた。さて、山頂のどこから滑走を開始するべきか。登ってきたところは、クラストしていて狭いので止めた方がいい。この山頂の北西側の尾根伝いは、木がたくさんある。結局、北面の少し木が少ないところから滑走開始することに決めた。出だしは急斜面になっている。滑走スペースが無いところはキックターンを使って、難所をパスする。デコボコのところがあり、デブリの跡?かもしれないと思いながら、下の雪はそれなりに硬いので雪崩の心配はないので、そこをトラバースする。そんな感じで緊張箇所を突破して、トラバースして、登りのトレースに出た。
 一休みして、後はなるべく斜度がゆるいところを選んで滑る。(斜度が緩いと、テールがクラストに当たりにくくなり、クラストに当たるまでにターンのほとんどが終わるため。斜度がある程、ターンの前半にテールがクラストに触り、バランスを崩しターンに入れないので、滑るのが難しいため。)平らになると、木が混んで進むのが難しくなり、止まり、止まり進む。スキー場に出て、一休みして、スキー場を滑っていると、吹雪になってきた。
  裏磐梯猫魔スキー場下6:50―――スキー場(リフト:エキサイト1)上部 7:35/45―――スキー場上7:55―――アルツ磐梯スキー場(リフト:ピークチェア)の上(コル)8:25―――猫魔岳9:20/35―――猫魔の1つ手前のピーク下9:55―――裏磐梯猫魔スキー場(コース:ディープ1下部)10:00 

2019.3月1日(金) 曇、上部霧、下山直後、吹雪(湿った雪)
  裏磐梯猫魔スキーは営業日なので、リフトを使って昨日と同じ場所から、スタートする。 ★リフト券は、リフト2回分。
 朝、猫魔は雲の中であったため、一昨日の中の湯を先に行くことにする。スキー場の登山届手続きを済ませ、ほぼリフト開始時間にリフトに乗れた。八方台へ向けて滑るとき、今日は雪が昨日よりも重く感じた。一昨日顔面から突っ込んだ斜面よりも、手前の斜面を今日は滑った。雪は重いが、なんとか転ばずに滑る。
 磐梯ゴールドラインのトイレの手前でシールを付ける。今日は中の湯の上の太陽電池のところまでは行かず、中の湯の手前、平らになったところでシールを外す。あっという間の樹林の滑走を楽しむ。トイレから、1312mピークを経由して、猫魔岳の1つ手前のピークを目指す。猫魔岳の1つ手前のピークから、あっという間の滑走を楽しむ。
 裏磐梯猫魔スキー場のコース:ディープ1下部に出る。雲は黒いのに、これから(今:1時)リフトに乗ってまた登る?という疑問はあったが、猫魔岳に近いリフト:ディープキャットチェアに乗ることにした。リフト上は、結構急で、ジグザグにターンを切ってシールで登る。最初のピークに来ると、木はかなり密になっていて、スキーでのルートに悩む。山頂に着くとまもなく雪がパラパラと降ってきた。昨日と同じく北面を滑走ルートに取る。昨日よりもスムーズに滑る。昨日よりも少し上からトラバースして、猫魔岳の1つ手前のピーク下に出た。ここから、あっという間の、3本目の滑走を楽しむ。
 スキー場に出て、一休みして、スキー場下まで滑り、下山報告して外に出ると、吹雪になっていた。上部はもう見えない。ラッキーだった。
 裏磐梯猫魔スキー場下8:45――――スキー場(リフト:エキサイト1)上 9:00――磐梯ゴールドラインのトイレのそば10:00/15―――中の湯手前(平ら)10:40/11:00―――磐梯ゴールドラインのトイレ11:07/20―――アルツ磐梯スキー場の上(1312mピーク)12:00―――猫魔岳の1つ手前のピーク12:20/40―――裏磐梯猫魔スキー場(コース:ディープ1下部)13:00/10―――リフト:ディープキャットチェア上13:25/40―――猫魔岳14:00/20―――裏磐梯猫魔スキー場(コース:ディープ1下部)14:35/45―――スキー場下14:55 吹雪

・猫魔岳の1つ北西側のピークから、雄国沼を望む(1時間後は、スキー場下でも吹雪になった。)
雄国沼

 


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