Last Update :Jul 8, 1999 概念図追加
Apr 26, 1998
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 ラ・ネージュ記録集II 

  発行日 1982年10月1日 
  発行人 山スキー同志会    
  編集人 斎藤 進、川口敏博 他

日白山(1)                   

上越 / 東谷山へ 
                         1981年2月28日〜3月1日 
                    メンバー:L.長谷川、梅原、山野辺、小森宮 

2月28日(土) 晴れ後曇り

 ストーブのある待合室で寝坊してしまい、出発が7時近くになってしまった。外は小雪がチラついているが、見通しはかなり遠くまである。シールを付けて土樽駅前を出発。地図上の橋より100m程上流に新しい橋が出来ており早速利用する。
 針葉樹林の中は前日降ったばかりの新雪で、膝までのラッセルだ。沢沿いに進む途中、棒立山や白板の頭からの稜線がガスの中から見え隠れするが、どこも雪庇のある痩せ尾根が多く、あまりスキーに適したところとは見えなかった。夏には1時間半で着く群大ヒュッテ前のダムまで3時間もかかってしまった。ナガツル尾根に取り付くと雪庇はあるがあまり発達はしていない。尾根伝いに登って行くと1300m辺りでかなり痩せた尾根になるが腰までの雪と6℃の気温では何だか雪崩れそうに思えて先頭を行くのも気持ちよいものではない。
 50m程間隔を空けて細い尾根を越す。どうにか広いところに出てホッとしたところで雪洞を掘ることにする。雪が柔らかく1時間半で完成してしまった。

【コースタイム】

土樽 6:50 → 電機大山荘 7:50/8:00 → 大滑沢 8:25 → ナガツル尾根末端 9:55/10:25 → 900m 11:05/10 → 1100m 11:55/12:15 →
1250m 13:10/20 →1370m 雪洞14:35(泊)


3月1日(日) 曇り時々晴れ

 今日も殆ど風がなくまずまずの天気だ。肩から日白山まで大きな雪庇ではないが、慎重に尾根を行き2時間ほどで日白山山頂に着く。この辺から眺めると平ら標山〜日白山にも雪庇があるが、日白山〜タカマタギへの稜線の雪庇が大きそうに見える。(後程それほどでもないことが分かったが。)又、近くには、ここから地王堂川にいくつかスキーによさそうな斜面も見えるが、後日に残しておくことにする。日白山から東谷山までは若干のアップダウンなのでシールのままで行く。平標山一の肩からセンノ沢の斜面が樹木も適当にありスキーによさそうに見える。東谷山からは今山行で始めてシールをはずして滑る。
 標高差200m位は、まばらな樹林の中を楽しく滑る。しかし1300m辺からは雪庇と密な樹林の中間をデコボコのシュカブラに乗り上げながら斜滑降の連続になってしまった。この尾根は雪庇の為に、結局二居峠まで南側に下りることが出来なかった。峠からはベタ雪の沢の中を滑り二居スキー場に着いた。食堂で休んでいる間に、かなりの雪が降り始め、この2日間天候には全く恵まれたことを改めて感じた。最後に去年の記録では2月にナガツル尾根〜日白山往復をツボ足とアイゼンで空身の日帰りだったそうだが、今回は1泊2日でラッセルと雪洞掘りが存分に?!楽しめる山行となり、また日白山周辺のスキールートの偵察等、なかなか収穫の多い山行となった。

【コースタイム】
雪洞 7:10 → 日白山 8:50/55 → 東谷山 9:50 → 
西側肩 9:55/10:30 → 二居峠 11:50/55 → 二居スキー場 12:00 


記:小森宮、電子化:作野

【概念図】                                     


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