Last Update :Jun 27, 1999 概念図追加
Jan 1, 1998
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 ラ・ネージュ記録集II 

  発行日 1982年10月1日 
  発行人 山スキー同志会    
  編集人 斎藤 進、川口敏博 他

平ヶ岳                 

尾瀬 / 山の鼻より
                       1982年4月24日〜26日 
                         L:安達、M:陶山、川口 

4月24日(土) 沼田 → 山ノ鼻

 いつもの列車を沼田で下りる。連休前のせいかずい分すいていた。5時まで眠り電話でタクシーを呼ぶ。鳩待峠への道は昨年よりも雪が少なく、もちろん完全に除雪されていたが、5月1日まで通行止めになっているためタクシーは入ってくれない。仕方なく峠まで歩いたが、津奈木沢から林道に登る所は雪もなくなっていて苦労させられた。まだ営業していない鳩待山荘の前で一休みした後川上川ぞいに山ノ鼻まで下る。川のところまでは滑るがそれから先は平でほとんど滑らない。山ノ鼻も小屋が営業していないのでとても静かだ。 猫又川の近くにベースを張る。雪は1〜2mといったところ。猫又川はかなりの水量で、この付近ではとても渡れない。このあたりで渡るためには少なくても二週間くらい前に来る必要がある。 

【コースタイム】 
笠科ダム 7:30/50 → 笠科橋 8:45/9:00 → 津奈木橋 9:20 → 林道 9:55/10:15 → 鳩待峠 10:45/11:25 → 1460m 11:50/12:30 → 山ノ鼻 13:05


4月25日(日) 山ノ鼻 ←→ 平ヶ岳

 早朝カラスに起こされて出発する。雪は硬いのでスキーを引っぱって猫又川ぞいに歩いてゆく。川は山ノ鼻から柳平付近まで湿地の中を蛇行して流れていて、どれが本流かわかり難い。トレールが残っていてもスノーブリッジが落ちている所も多くありあまりあてにできない。右よりに進路をとって川ぞいに進むと二俣にでた。右俣は雪でうまっていて歩き易く、しばらく行った所で尾根にとりついた。尾根はシールのきく斜面となり、正面に大白沢山が、振り返ると至仏山がいつもとはちがった横顔をみせる。外田代も下の方になった。尾根はワル沢よりにとり、大白沢山はススヶ峰との間を通って越えたがそれが正解だった。大白沢山から白沢山までは少し細くなって小ピークが多く右側は雪庇になる。左のゆるい斜面をまくようにして白沢山に出る。正面に平ヶ岳が大きい。小さなピークをいくつか越えて山頂につく。広々とした頂上のまわりには、越後三山を前方にして、巻機山、尾瀬、日光の山々などがずらりと並ぶ。
 帰りは大白沢山までは往路をたどる。白沢山への下りは素晴らしい斜面だ。大白沢山からはススヶ峰の方にトラバースして左俣側を滑る。左俣側は全体的に斜面が急で小沢が多くあまりよい斜面でない。大白沢山からも往路を戻った方が滑りを楽しめるようだ。いずれにしても川まで下りると後は平地滑走になってしまう。うんざりしたころにベースが見えてきた。

【コースタイム】
山ノ鼻 6:30 → 右俣1450m 7:25/37 → 尾根上 1680m 8:35/45 → ススヶ峰への分岐1911m 9:55/10:10 → 白沢山 11:15 → 1920m 11:20/35 → 平ヶ岳 12:35 /13:10 → 1800m鞍部 14:00/40 → ススヶ峰への分岐 15:15/30 → 左俣 16:35/50 → 山ノ鼻 17:35


4月26日(月) 山ノ鼻 → 沼田

 昨日くらいから小屋にも人が入り始めたようだ。鳩待峠までつぼ足で登る。何人かの登山者にも出会った。
 峠からは雪を探して滑るがほとんど滑れない。板をつけたりはずしたりしているうちに歩いている人はどんどん先に行ってしまった。途中から津奈木橋まで滑れる所があるが、そこから先は戸倉までは暑く長い林道歩きとなった。連休前の尾瀬は天気も安定して静かでよいが、この林道歩きを考えると連休以降の車が入る頃か、いっそ林道の除雪が始まる前に来る方がよいかもしれない。

【コースタイム】 
山ノ鼻 7:00 → 1500m 7:55/8:07 → 鳩待峠 8:35/55 → 津奈木橋 9:40/10:00 → 石子根沢橋 10:45/11:00 → 戸倉 12:05


(安達 記) 


【概念図】

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