ラ・ネージュ山スキー記録集 I発行日 1980年11月1日 |
1980年5月11日(日)晴れ メンバー:長谷川 今日は、4月に雨の為途中から引き返した芝倉沢の完登と納会の下見を兼ねて、一人で出かける。土合を6:20に出発し、旧道経由の道をとる。東面の各谷は昨年とは比較にならないほど雪が多い。 芝倉沢出合からシールを着けるが、ゴミと水気の多い雪質の為効きが悪く、時々ずり落ちる。大岩の手前でシールを外し、引っ張って行く。ゴルジュ武の急な斜面を登りきると、一ノ倉岳から茂倉岳にかけて扇状に広がる雪原が見渡せる。茂倉側にはクレバスが多数走っているが、一ノ倉側は心配ない。先行者のステップに従って尾根上となった所を登り、山頂に着く。山頂からは、谷川岳から仙ノ倉山にかけての国境稜線がはっきりと見える。万太郎の各沢は雪渓の残骸を残すのみであるが、仙ノ倉北尾根の東斜面にはまだ雪がべったりと付いている。一度は滑ってみたい所だ。 さて、待望のスキー滑降だ。登路の尾根は傾斜が強いので、鞍部まで一旦下り谷へ滑り込む。最初は大きくゆっくりと、慣れたところで連続回転も試みる。少し重いが硬くはなく、上々の雪質だ。ゴルジュ帯もあっという間に過ぎ、快調なペースで大岩まで下る。大岩から下は雪が重くなり滑りにくい。S字(沢の屈曲部)のデブリ帯は、斜滑降・キックターンを混えて滑り易い所を拾っていく。出発から20分ほどで旧道出合まで滑り終えた。標高差約1000mに渡って、途切れることなく雪の斜面が続いていた。 帰路は、堅炭沢を下降し虹芝寮に出て、新道経由で土合へ戻る。 【タイム】 土合6:20―(旧道)→芝倉沢出合8:30/9:00→大岩9:35→ゴルジュ出口10:15/10:25→一ノ倉岳11:00/11:35→芝倉沢出合11:55/12:20→虹芝寮12:40→新道入口13:30 (長谷川 記) |