ラ・ネージュ山スキー記録集 I発行日 1980年11月1日 |
1980年3月19日〜20日 メンバー:橋爪 3月19日 晴 土合駅は平日の為、閑散としている。白毛門へ登りは、アイゼンを付けるが、ワカンがほしい所もありトレースが無くバテバテだ。途中から単独行の大学生とラッセルを交替しながら登る。大休止を取り天気図をかく。明日の午前中までは、天気が持ちそうなので予定のコースを行くことに決定する。白毛門山頂直下は、腰まで潜る軟雪。もがきながらはいづりあがる感じできつい所だ。気温が上昇すれば雪崩そうだ。 山頂では、一ノ倉岳の岸壁をバックに記念写真。大学生と別れ笠ヶ岳と白毛門のコルまで初滑り。クラストしているが快適だ。このままウツボギ沢に滑り込みたい誘惑にかられる。笠ヶ岳への登りは白毛門の登りの再現。軟雪の中をもがきながら、最後は少し雪庇を着る感じで這い上がる。笠ヶ岳山頂は少し笹が現れていて、三角点も確認できる。 朝日岳へはアイゼンを付け稜線を忠実に辿る。黒い大岩が現れている朝日岳山頂一帯は、クラスとした大平原という感じだ。朝日ヶ原に夕日が反射してキラキラと輝いて美しい。朝日ヶ原を斜滑降。スキーのまま地蔵の頭、大烏帽子山の稜線に入りたかったが、アイスバーンのトラバースとなり、アイゼンで稜線に入る。地蔵の頭と大烏帽子山のコルからは、大烏帽子山を巻くようにして布引尾根へ滑り込む。稜線にてツェルトを張る。 【タイム】 土合駅6:00→白毛門11:45〜12:15→笠ヶ岳13:15〜13:35→朝日岳15:10〜15:20→地蔵の頭16:10〜16:15→地蔵の頭と大烏帽子山のコル16:30〜16:40→布引尾根稜線ツェルト16:45 3月20日 晴後曇り 今回はシュラフを持参していない。カバーのみで寝られるかと心配だったがなんとかなるものだ。(3/19 18:00気温−8℃、ツェルトない−5℃) ツボ足にて小烏帽子山へ。振り返ると大烏帽子山がとてつもなく大きく見事だ。布引山で古い赤布を見つけ嬉しくなる。同じ所に新しい赤布を付ける。雨ガ立岳は最後のピーク、ゆっくり登る。雲が多くなり風も強くなってきた。やはり天気予報通り午後は荒れ気味だ。山頂一帯はひどいモナカ雪、小生の足前ではどうしようもない。何回となく転倒しながら高度を下げて行く。1381m地点からは、多少クラストしているが素晴らしい大斜面、大きく大きくターンを繰り返して行く。これぞ山スキーの醍醐味と納得しながら滑る。あっという間に宝川林業試験地観測所に着く。林道はスケーティングになる。途中ですぐ除雪された道となり、宝川温泉に着く。 【タイム】 ツェルト6:00→小烏帽子山6:30→布引山7:00〜7:15→雨ガ立岳7:40〜7:50→1381m地点8:30〜8:30→宝川林業試験地観測所9:00〜9:15→宝川温泉9:55〜10:00→宝川入口バス停10:18〜10:25→水上駅11:05 (橋爪 記) 【概念図】 |