ラ・ネージュ山スキー記録集 I発行日 1980年11月1日 |
1980年3月14日〜16日 メンバー:藤谷、郡司、坂元 3月14日 曇りのち雪 天元台スキー場〜昭元山 前夜、上野発23:04に乗車し米沢に4:43に着いた。朝一番のバスで白布温泉に向かう。天元台スキー場は、そこより歩いて20分である。この時期の天元台スキー場は、流石に積雪が多く約3m位で、リフトにより高度を稼ぐ毎に雪の白さと造形の深さが印象的。 リフト最終点にて、登山計画書を提出し、シールを装着して人形石を目指す。人形石より藤十郎付近までは、緩やかなスロープを呈する。但し本縦走のもっとも高度のある地点で、アイスバーンに近く滑降は非常に難しい。 藤十郎より東大巓は広い拡がりを持つ。雪の中で西吾妻山、吾妻山も刹那に見える山影のみが相対的に我々の現在地を確認させてくれる。藤十郎より30分位の場所で昼食を取る。東大巓を過ぎ昭元山の鞍部で雪洞を作る。 【タイム】 米沢バス6:01→白布温泉7:00→天元台スキー場8:00→リフト終点9:00→人形石10:05→藤十郎10:20→昼食(11:50/12:20)→東大巓12:55→昭元山鞍部14:48→雪洞(15:05/17:05)→就寝20:40 3月15日 吹雪 昭元山鞍部〜白樺平スキー場近くの頂上 雪洞の入り口を完全にふさいだ雪を取除き出発したのが、7:45。新雪の中、烏帽子山への登りはきつい。烏帽子からニセ烏帽子山は高度差なしの歩きだ。次の目標の兵子を含めすべて南側を巻く。 左手に平子の頂上を確認しながら進もう。家形山の頂上に着くまで、多少の登りである。家形山付近で雪も多少弱くなった。本コースの圧巻は、家形山より五色沼を確認した時であり、その景観は筆舌に尽くし難い。 さあ、やっと滑降を楽しめる。人形石より家形山まで多少の滑りはあったもののこれより本物だ。最初は、特に急斜面であるので、特に注意を要す。少し下った先に家形山小屋がある。 食事を取る。出発の用意をしていたときに、二人の女性パーティが小屋に着く。女性の視線を背中に感じながら出発する。目指すは、白樺平スキー場。しかし、高度を下げ過ぎたために、コースを完全に見失う。何度も地図を見ながら進路を北東にとった。結局稜線に出るため、頂上を目指し登る。大幅に時間をロスした。 1398mの頂上で各自のツェルトでビバークする。夕食も作らず各自行動食を食べる。 【タイム】 起床5:00→昭元山鞍部出発7:45→烏帽子山9:05→ニセ烏帽子→兵子→10:30/10:45→家形山頂上(11:43)→家形山小屋着12:20→ビバーク地18:30→寝21:00 3月16日 晴 昨夜の雪もすっかり終わり晴れ。ビバーク地点より白樺平の最終スキーリフトの門形が見えた。白樺平スキー場を滑る。昨日とは雲泥の差。高湯温泉にて一風呂浴び、帰路に着く。 【概念図】はこちら (坂元 記) |