至仏山
武部
2019.4月28日(月) 晴、曇
さすがにGWは、鳩待峠まで車で入れない。朝、第一駐車場でバス、ジャンボタクシーを待つ長い行列に並ぶ。バスは時刻表では7:50発が最初だが、実際は、5時前から客がそろえば鳩待峠まで出してくれる。昨日まで雪が降り、この駐車場の車の上にも1cm程度の雪があり、鳩待峠までは雪道だ。(帰りは全く雪が無かった。)鳩待峠から登りだすと木の間からは至仏山が見え、1週間前の天気とは大違い。本当は大ザックで平ケ岳に行こうかと思ったが、天気はもたない予想なので諦めた。今回は、至仏山をたくさん滑ることにした。至仏山山頂を目指す。風は結構あり、上部は雲が気になる。前回に比べ天気はとても良く、視界はバッチリだ。
・中央:小至仏山、右:至仏山
上部になるにつれ風が強くなり、小至仏山の基部では雪煙が舞っていたので、ヤッケと雨具の間に1枚着ようと思い、雨具を脱ぎ、1枚着て、雨具を着た。ところが、右手は素手だったのでこの短時間で真っ赤(凍傷)、ほっぺたも片側凍傷か。すごい雪煙でとても進められない(前を向けられない)し、いられない。まさかの敗退。すぐにシールを外し、滑走準備に入る。ちょっと稜線から外れただけで風はなくなり、快適な滑走になる。ワル沢に入るところで今度も休憩。もう暑い。さっきの雪煙は幻か?(とっくに赤くなった手やほっぺたのことは忘れている。(もう治っている。))ワル沢入り口で先週左股を行ったので、今回は右股を行く。こちらの方が沢は広かったが、左俣との合流直前で狭くなり、水が出ていた。それでも問題無く沢沿いを滑れた。あとは最後の滑走を楽しむ。
・ワル沢入り口 左俣と右股
ワル沢が終わり、登山道との合流地点で休憩。鳩待峠へ登る途中、まだ時間が早いのでもう1周行くことに決める。
鳩待峠から登って行くと、ほとんどの人は帰ってくる。だいぶ登ると、朝よりも燧がよく見える。快晴だ。ポカポカ。とても「凍傷」とは考えられない気温だ。風も弱まった。
1周目で敗退した小至仏山の基部に着き、時間も体力も無いため、今回もここでシールを外すことにする。1周目のときよりも少し上で稜線から斜面に降り、滑走する。2回目は、少し雪は柔らかくなっているが、大斜面は快適だ。ワル沢入り口で今度も右股方面を選ぶ。すぐに沢に降りず、その先の台地状のところを滑るトレースがあったので、それをたどってみる。途中までよかったが、いつしかトレースが1、2本しかなくなり、少し心配になる。真ん中位でワル沢に降りられるところがあったので、そこでワル沢に降りればよかったが、そのまま尾根を滑る。結局、ワル沢に降りるところはすごい急で、横滑りで降りた。なんとか雪があって助かった。
おかげで、沢に水が出ているところは回避した。もう、山の鼻〜鳩待峠の登山道まではすぐそこだ。
鳩待ち峠までのぼり返すのは、結構しんどい。鳩待峠近くになると小至仏〜至仏山山頂の稜線が良く見え、充実感に浸る。バスに間に合ってよかった。
鳩待峠8:20―――小至仏山基部 10:30/11:00―――ワル沢下(登山道)11:30/12:00―――鳩待峠12:25―――小至仏山基部14:20/35―――ワル沢下(登山道)15:00/35―――鳩待峠16:10
2019.4月29日(月) 晴、曇
武部
今日こそは、至仏山山頂に行くぞ、と思って登る。ところが、1時間以上登ると、小至仏山は大丈夫だが、至仏山山頂は雲の中にいる。また、敗退は避けたいなと思う。急きょ、笠に寄ってから至仏山に行こうと思い、その旨メールで送った。しかし、その後至仏山山頂の雲は消えた。悪沢岳まで登り、笠を見る。笠の基部まではかなり時間がかかるが、笠の山頂から基部までの滑走はあっという間だ。笠の向こうにはすでに雲が見えているので、結局、至仏山山頂に向かうことにした。寄り道していると、また、雲の中になって至仏山山頂に行けなくなってしまう可能性があるためだ。
・悪沢岳からの笠
もうこの時期は、小至仏山山頂には行かないで小至仏山山頂をトラバースするルートがしっかり付いている。コルまでトラバースし、至仏山に向かう。たくさんの人がいる中、自分はもうマメができていて、休み休み登る。
小至仏山山頂からは、行くはずだった平ケ岳がよく見え、その途中のルートには、木が混んでいるところがありそうだった。大ザックではちょっと大変だったと思う。山頂を少し山の鼻方面に下ると、ムジナ沢がよく見えた。いい斜面だ。で、どこを滑るか、悩む。マメができているのだから、あまり登らずに済むコースにしようと思い、至仏山山頂直下からワル沢を滑ることに決めた。もうすでに雲が至仏山山頂付近に迫っている。
・手前の斜面:ムジナ沢、左 八海山 中ノ岳 越後駒、中央奥:平ケ岳
至仏山山頂直下からワル沢を滑り出したが、たくさんのシュプールがあり、荒れていた。結局一番山の鼻寄りのコースを選んで滑る。なんとか荒れていないとろを快適に滑る。今日もワル沢右股を選んで滑る。水が出ていたところは、なんとかそのまま沢沿いに滑れてよかった。もうそこは止めた方がいい感じだった。後、わずかの滑走を楽しむ。
鳩待峠まで登り返すとき、これで終了するつもりだったが、足にマメがあるのに、雲が晴れてきたせいか、もう1周行くことに決めた。2周目は、昨日と同じ、小至仏山基部でシールを外す。小至仏山のトラバースを少し「ハの字」で登り、昨日よりも少し上から斜面に出る。少し雪は柔らかくなっているが、快適な滑走を楽しむ。最後もワル沢右股を選んで滑る。水が出ているところの直前で、左股との間の尾根をほんの僅かの登りで越えて、左股に出た。これが一番安全なルートだと思う。
鳩待峠6:00―――悪沢岳 8:00/30―――至仏岳 9:30/10:15―――ワル沢下(登山道)10:45/11:30―――鳩待峠12:00―――小至仏山基部14:10/35―――ワル沢下(登山道)15:00/20―――鳩待峠15:50