Last Update : 2019/03/02 戻る

平標山 2019年2月3日(日)

メンバー :ふくちゃん、吉岡、IAさん、Kさん(IAさんの山友)

前日の東谷山山行チームに吉岡が加わり今日は4名のセッションである。前日、ビンディグがトラブル含みだったようで、Kさんはかぐらパウダーステーションで板とシールをレンタル、7:00からのオープンに助けられた。

7:50  977m 火打峠 
国道17号にクルマの大行列が現れる。登山口は実に分かりやすい。もう何名、入山しているんだろう、私たちはルートファインディング不要を確信した。シールを装着し、三国小跡横の林道をすすんでいく。

8:26  1039m
小休憩時、i-phoneで撮影しようとすると有効に作動しない。しかたない、アウトドア用スマホで撮影しよう。IAさんも急速に電池が消耗していたのでカイロで温めることにした。気温はまだ低いようである。電子機器は便利だが動作確保のため低温時の対策は必須である。
電子機器の保温対策は必須

10:06 1518m
子どもの泣き叫ぶ声が聞こえる。外国人の母子3名が山スキー登行中であった。子どもはお姉ちゃん11歳、弟くん9歳くらいか。弟くんは板がずり落ちて上手く登れない。お母さんは「がんばれ」と激励している様子だった。山頂までは無理だろうと思いながら追い越していく。

「トラウマにならないでね。」

しばらく行くと、また 外国人だ。今度は女性ペアである。一人はスノーシュー、もう一人は山スキーである。いずれのグループもフランス人。ふくちゃんがいると外国人と出会っても心強い。
海外スキーヤーとお会いすると「ジャパウ(JAPAN POWDERSNOW)」という言葉を思い出す。NISEKO、HAKUBA、MYOKO、そしてYUZAWAも最近、海外では評判らしい。

10:55 1741m
順調に高度をあげていく。稜線に近づくと風が強く雪が締まってきた。レンタルのKさん以外はクトーで安全を確保する。山頂への稜線上には多くのグループが休憩していた。大半はスノーシューだ。スノーボーダーはエッジを効かせここぞとばかりギャラリーを魅了する。
滑り手の楽園。
雪が締まってきた

11:43 1983m 山頂
台風並みに風が強いので山頂から少し下ったところで滑走態勢にギアチェンジ。ふくちゃんは丁寧に板に付着したシールの糊をはがし、準備に余念がない。そして、いつのまにか、件のフランス人母子もスタンバイしていた。
避難指示級の暴風が私たちを威嚇する。ダイソンに吸いこまれそうな勢いでスキーがヤカイ沢と反対の斜面に吸引されていく。
早く滑走しよう。
 
視界最高だが風は台風並み

12:11 1955m ヤカイ沢入口
ドロップ直後はいきなり核心部である。経験したことのない斜度に圧倒された。滑走後、メンバーで協議した結果、斜度45°程度と認定。
急斜面を過ぎると風はおさまり深雪を楽しんだ。IAさんは速い。ついていこうとすると息が上がった。
後日談だが、安全地帯のない急な谷、雪崩リスクを考えての高速滑走。なるほどである。
核心部を過ぎると風は平穏

12:36 1411m
一気に滑らず、まったり休憩。山は威福をほしいままにするが今は至福の時間だ。LINEで今日の様子をアップする。同志会メンバーからのリプライも楽しい。
しばらくするとフランス人母子が元気よく滑り下りてきた。弟くんも機嫌がなおったようだ。

「“ジャパウ”楽しんでもらえましたか」

私たちは幸せな国で暮らしていると思う。
私たちは幸せな国で暮らしている

13:27 977m 火打峠
樹林帯を抜け登りルートに合流。予定より早い下山となった。

魅力たっぷりだがリスクも高い
"手を切る宝石ルート"

          (文:吉岡 写真:吉岡、IA)

 


山スキー同志会のホームページへ