Last Update : 2018/12/02 戻る

鶏冠山〜甲武信岳

【構成】 田中秀和(単独)
【日程】 2018年11月23日(金)
【山域】 秩父山塊

 雁坂トンネルの山梨側、笛吹川・西沢渓谷の入口から見えるゴツゴツした尾根が鶏冠尾根である。石楠花咲く初夏、または暑さの収まった晩秋が適期と考えていた。今回は鶏冠山(トサカ山2,115m)〜甲武信岳(2,475m)〜破風山(2,318m)〜雁坂嶺(2,289m)と巡る周回を計画した。岩稜+ヤブ漕ぎ続きなので荷を大きくしたくないと小屋泊まりを予定した。しかし、好天の3連休初日とあって小屋は超満員との話にガックリ、徳ちゃん新道を下山する日帰り山行となってしまった。
 5:30 未だ暗いが衰えた脚、早い日没に急かされるように西沢渓谷入口駐車場を出発。夜明けて白じみ河原の石がハッキリ見える6時過ぎに鶏冠谷出合着。飛び石伝いに徒渉し尾根に取り付く。暫く続く急登に喘ぐ息で気管が痛い。
鶏冠尾根標識

 8:00 第1岩峰のコル(チンネのコル)着、紅葉は既に無い。未だ一般コースと言えないが、交通の便が良いため人気があるようで、ここまで2組・3人に抜かれてしまった。一休み後、再び急登は花崗岩の岩稜となり第2岩峰・1986mP着が8:55、追い抜いていった2人組が第3岩峰に取り付いているのが見える。岩稜の切れ込みは東に比べ西側が強く、迫力がある。
 西に国師ヶ岳、南に富士と展望を楽しみ第3岩峰の基部に。巻き道が右に示されているが直登する。ホールドはしっかりしているし、岩肌も乾いていて爽快である。身を谷側に振って乗り越す場面で少々真剣になるもスリルを楽しんで第3岩峰着は9:15。無風、好天の展望に大休憩。何故か此処にも鶏冠山山頂の標識がある。
鶏冠山第3岩峰

 2,115mの鶏冠山山頂はこの先にあり、9:55に着く。ここから目指す甲武信岳が望めるが、越えなければならない木賊山(2,469m)が大きく立ち塞がる。ここから引き返す人も多いのか、この先の道は一段と細くなり獣道状態。石楠花の枝を潜り倒木を跨ぐことが多く、ピンクのテープも統一性が無く存在しルーファイには一種の勘が要る。迷路のような道の所々に現れる道標に描かれた手書きイラストの狐が辛い登りを励ましてくれる、次の標識はどのようなポーズで待っているのか?と。
 木賊山山頂直前で奥秩父主脈の縦走路に合流。歩きやすい!まるで高速道路の感がある。三等三角点の山頂着12:15、大休憩。ここからは行き交う人が急に多くなる。甲武信小屋まで一旦下り甲武信岳に13:00。さすが一等三角点、両神山から八ヶ岳、南ア北部、富士山と展望は抜群。
甲武信岳登山口・西沢渓谷入口方面

  前庭に雪の残る甲武信小屋から巻き道で賽の河原へ、少し木賊山の登りに戻り戸渡尾根分岐点着13:35。どんどん下って徳ちゃん新道分岐着は14:40。この間に出会った人は凡そ50〜60人、甲武信小屋の混雑も納得。
 明るい唐松林、気持ちよい落ち葉の道が疲れた脚に優しい。旧西沢山荘着15:50、こんな時間になっても西沢渓谷の観光客がチラホラ、出発点の駐車場帰着16:10。 以上

鶏冠山〜甲武信岳ルート図 

 


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