Last Update : 2018/10/20 戻る

立山

メンバー L:吉岡、菅澤、他7名 

2018/9/22 
晴れ(室堂〜一ノ越山荘)

 「日本三大霊峰(富士山・白山・立山)を行く」という案内に「絶対、行きたい」、「これを逃すと一生行けない」と、とりわけ、女性のモチベーションは高い。参加希望の男性5名、女性4名は立山の玄関口、室堂に集合することとした。
一ノ越山荘へ
14:30室堂 2433m
 先に到着したメンバー3名はあまりのお天気の良さに待っていられない。寄り道しながら一ノ越山荘に先に向かうと菅澤さんから連絡が入った。気合十分である。
そして、わたしはターミナルで東京、富山、高松からのメンバー5名を待ち受けた。一緒にランニングやスキーをやったメンバーがほとんどだが北アルプスの登山経験はない。稜線と青のコントラストを見ながらのトレッキングにメンバーのテンションがあがる。

16:00 一ノ越山荘 2692m
 「やあ、久しぶり!」4日前に広島で飲んだはずの菅澤さんが山荘前で出迎えてくれた。確かに山でお会いするのは久しぶりである。
 一ノ越は初めてだが予約時に男女構成を確認して個室を割り振るなど気が利いている。酒と星を満喫した。雄山の日の出は5:30。4:20に出発をメンバーに告げ就寝した。

2018/9/23 
晴れ 風強し(一ノ越山荘〜雄山〜大汝山〜真砂岳〜別山〜室堂)

4:20 9名で出発。バックのアテンドは菅澤さんにお願いした。ヘッデンに加え、DAISO製小型5LEDライトは暗闇の登山に有効であった。108円の直線光はメンバーの足元を照らすには十分明るい。そして、何回も後ろを照らした。遅れ気味に焦りを感じた。

5:30 雄山直下2989m
雄山の日の出  日の出に間に合う。雲海からあがる宝石にメンバーの表情は緩む。 「吉岡さん、ありがとう。」フルマラソンを3時間台で駆け抜ける女性アスリートはつぶやく。山を案内できる喜びは格別である。
 山荘のお弁当をほおばり終わると太陽は明るさを増す。菅澤さんが手招きをした。「吉岡さん、ここから滑るよ」。雄山から東方向にドロップする場所を案内してもらった。岩場や高山植物が目に入るがパウダーがあることを頭に浮かべると実に美味しそうな斜面である。だが、メンバーに私たちの企みは理解してもらえない。快晴。雄山を後にすると贅沢な視界が広がり始めた。

6:50 大汝山 3015m
 山頂で単独行の女性に集合写真を撮ってもらった。和歌山から立山に登ってきた20代である。日焼け対策でフェイスをバンダナで覆っていたが目元がとても可愛く、お願いしてはずしてもらった。立山を開山した佐伯有頼を追いかけ登ってきた美女平伝説の姫を想像する。やはり、清楚で美人なお嬢さんであった。お返しに写真を撮ってあげた。「ありがとうございました!」立山に感じるものがあってやってきたに違いない。「お気をつけて!」

8: 35 真砂岳 2861m
 予定していた時間よりかなり遅れての到着である。30代のメンバーが多数を占めるので、標準タイムで計画したが、山慣れしない女性2名は慎重に足をおいている。ゆっくり、ゆっくりでいい。お急ぎの方はお先にどうぞである。

10:05 別山 2880m
剱の絶景  お約束の剱の絶景を案内できたことにほっとする。雪や雲を纏わない剱岳は優しい表情を見せた。
「あの山、登れるんですか?」、
「登れるよ。来年、行く?」と吉岡。
「カニのたてばい」を菅澤さんが指さす。
「ええーっ、無理、無理っ!!」
案内したい剱岳であるがハードルは高そうである。

11:30 雷鳥坂
雷鳥坂  こんないい天気はやはり雷鳥は顔を出さない。色づきはじめた紅葉を楽しんだ。しかし、下りは女性のペースをさらに落とすこととなる。弁護士資格を持つ才女なのだが、石に足を置くのが怖いという。トップを若手男子に任せ、わたしも後方にまわることとした。
 雷鳥平から室堂までは整備された道だがまた、登り返す。予定より2時間30分超過している。解散場所をはやめて雷鳥荘前でお疲れ様にした。下山バスにいそぐ5名は先に室堂に向かった。

14:30 室堂
 東京からやってきた女性3名を扇沢ターミナルまで見届けるのがわたしのミッション。室堂に辿りついた時の才女の言葉は「吉岡さん、握手してください。」だった。気がつけば出発してから10時間経過している。どんな思いで完歩したのだろう。かける言葉は見つからず堅く手を握った。
 後のLINEやメールで才女は「貴重な体験でした。」「また、自分の足でこの感動を味わうことができるよう、まずは体力や知識を身につけることに専心いたします。」と綴っている。立山は才女に何かを与えたに違いない。

 もうじき、立山に雪がやってくる。また、来ますね。      (記 吉岡)

 


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