Last Update : 2018/07/28 戻る

朝日連峰縦走(以東岳〜大朝日岳)報告

日時:2018年6月29日(金)〜7月2日(月)    天気:晴れ
メンバー :加瀬、他2名

行程:6/29(金):東京=新潟=山形鶴岡駅=朝日屋旅館(泊)
6/30(土)朝日屋=泡滝ダム・大鳥登山口(/7:15)−冷水沢吊り橋(8:40/8:45)−七ツ滝吊り橋(9:15/9:20)−タキタロウ山荘(11:00/11:40)−三角峰水場(15:00/15:20) −オツボ峰(15:50/16:00)−以東岳避難小屋(17:30/)
7/1 (日) 以東岳避難小屋(/5:30)−狐穴小屋(8:00/8:15)−寒江山(9:45/9:50)−竜門小屋(11:15/11:55)−西朝日岳(13:50/13:55) −中岳(15:20/15:25)−金玉水(15:40/16:00)−大朝日避難小屋(16:20/)
7/2 (月)大朝日小屋(/6:30)−小朝日岳分岐(7:55/8:00)−古寺山(9:05/9:10)−ハナヌキ峰分岐(10:10/10:15)−古寺鉱泉(11:35/)=寒河江駅=東京

(6/29)
 関東の梅雨明け宣言があったものの、台風が北上中で天候が危ぶまれる山行の初日であった。鶴岡駅から土砂降りの雨だったが、高気圧の接近を思わせる雲の動きから梅雨明けを期待して朝日屋旅館に着いた。朝日屋はイワナ釣りの常連客が多いようで、壁一面に魚拓が貼られていた。夕食は@9千円にしては豪華で食べ切れない程だった。

(6/30)
 宿の車で泡滝ダムまで送っていただいた。そこから大鳥池までは1/10区切りの長さが示されていて歩行ペースの目安となる。歩き始めて昭文社のコースタイムとの差が気になりはじめた。どうやら健脚者のコースタイムが示されているようだ。七ツ滝のつり橋からは登山道も少しずつ傾斜を増し、やがて七曲りと言われる急傾斜となる。つづら折りの登山道をやっと登り切ると大鳥池に到着した。事前の情報で今期は残雪が多すぎて以東小屋は水が無いらしい。途中で補給できない場合に備え標高差750mを飲料水以外で各自2〜4Lの水を担ぐことになった。凡そ4時間の重荷のアルバイトを強いられてオツボ峰手前の水場に着いた。アイゼンを装着して得た雪渓下の氷水は美味で涙が出た。オツボ峰〜以東岳間は険しいピークが連なり、泡滝ダムを出て10時間以上苦しんだ末に以東岳避難小屋へ到着した。
 その昔、若い頃に縦走した時よりも数時間も多く費やして、やっと辿り着くことが出来た。
 

(7/1)
 広い稜線の登山道は快適で、チングルマやヒメサユリなどが咲き乱れていた。途中誰にも会わず2.5時間で狐穴小屋に到着。小屋は新しく、水も豊富に出ていた。さらに寒江山を過ぎて一休みしようとしたところ、何と!前方70M付近の尾根道に熊が現れた。熊は気づいていないようで、私は驚かせ過ぎ無いように意味不明な奇声を発したところ、熊は斜面を駆け下りて這松に逃げ込んだ。もう少しで熊とバッタリ鉢合わせのタイミングで危うかった。次の竜門小屋は新しく、ビールも有ったが我慢の昼飯を摂る。西朝日岳までは余裕の歩行であったが大朝日岳の前衛峰の中岳が厳しかった。これでは中岳でなく大岳と呼ぶべきだ。そして今日も10時間以上をかけて大朝日小屋に到着した。途中まったく登山者に出会う事もなく、出会ったのは「熊」という経験は初めてだ。

(7/2)
 大朝日小屋は15人ほどの宿泊者だったが早朝5時ごろにはほとんどの人が出発していった。大朝日岳の山頂まで往復してから我々だけとなった小屋を後にした。小朝日岳までの稜線は満開を迎えたヒメサユリの群落で、以前訪れた時とは比べようのない見事さであった。小朝日岳のトラバース道を経て古寺山を経てハナヌキ峰の分岐に着いた。ここまで来ると、目標時間内に古寺鉱泉に着く見通しが立った。タクシー予約12:00で20分前に余裕の到着。そこから寒河江駅まで乗車し帰京となった。
(記 加瀬幸男)

 


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