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ラ・ネージュ山スキー記録集III 


  発行日 1989年12月25日

富士山(1)                  

富士  吉田大沢より                            

                            1986年6月1日 
                 メンバ:L西川 克之、岩 毅、佐藤 正春 


6月1日 晴れ
 私と富士山とのつき合いは長い。ほとんどが11月の雪訓だった。カチカチの斜面で9合目近くから、滑落も見ている。でも山スキーを始めたからには頂上から滑って見たい。
 前夜、河口湖駅より、タクシーで5合目まで入る。風が強く、レストハウスの横でシュラフカバーにもぐり込む。朝食を食べに、レストハウスに入るが、風は相変わらず強く、リーダーは迷っている様子だが、その中に6人パーティが山スキーを持って入って来て決心がついたらしく急いで出発する。
 吉田大沢が見える所まで登ると、8合目位までしか雪が無い。気を取り直して、吉田口夏道を登る。風が強くて、もし滑れなかったら。ボッカ訓練になってしまう。8合目にて大休止後、アイゼンを着けて吉田大沢を登る。高度の為か、頭痛がして、自分のペースで、ゆっくりとコルまで登ると前日から入山した角田氏とバッタリ合流した。 
 4人で吉田大沢を滑ることになった。スキーを持っている人は大勢いたが、まだ吉田大沢は誰も滑ってはいない。雪質はザラメで多少重い雪である。コルより滑り出し、9合目までは傾斜も無く問題無いが、9合目よりかなりの急斜面で、その上、5合目あたりまで一気に見える。
 11月の雪訓を思い出し、確かにカチカチの急斜面で滑落したら止まる斜面ではない。今回は写真を撮す余裕まであった。8合目まで滑ると雪も締ってきて滑りやすくなってきた。屏風尾根側に雪を求めて滑るが、ついに赤い鳥居のある7合目で雪はなくなってしまった。
 明日、もう一度滑る角田氏と別れてスキーをかついで、吉田大沢を下り、途中より夏道に出て5合目に戻る。

                             (佐藤 正春記) 

【コースタイム】
5合目 6:40 −> 6合目 7:10 −> 8合目 10:15/10:55 −> 富士山頂 12:25/13:15 −> 7合目 13:35 −> 5合目 14:35
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