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ラ・ネージュ山スキー記録集III 


  発行日 1989年12月25日

早池峰(1)                  

東北北部  小田越より平津戸へ                       

                         1983年3月19日〜20日 
               L菅沼博、安達邦彦、針谷俊江、佐藤まり、蔵田道子 

3月19日                                   
 前夜、東京を発ち、早朝花巻きに着く。岳までタクシーで入る。今日は谷川沿いの林道歩きである。魚止めの滝、笛貫きの滝などと書かれた標識を見ながら進み、うすゆき山荘に入って小休止する。河原坊を過ぎ小田越えまで来ると左手に大きな鳥居が見えた。
小屋ももうすぐと右手に入るが、間違いに気付き修正する。小屋探しに少し手間取った。小屋は中二階の辺りの窓からの出入りである。薬師岳に行ってみようという計画は中止し、小屋のストーブを利用すべく薪集めをする。この頃より青空が広がってきたのだが…。薬師岳方面も良く見えるが木が多くて余り快適に滑れそうには見えない。ストーブもひどく煙くて、喉が痛くなってしまった。

3月20日
 林道を少し戻って、小田越えの鳥居をくぐり、夏道にならって進むが、木が多くどこが夏道なのか、はっきりしない。朝方曇っていた空も樹林帯を抜ける頃から青空が見えるようになり、風も無く良い天気になった。樹林帯の上は岩の点在する無木立の斜面になるが、夏道の尾根とコメガモリ沢の間の斜面はガリガリのシュカブラで歩きにくい。 
尾根の東側にまわると雪質の良い広い斜面になった。シールで適当に登って1700m付近からアイゼンに変える。山頂近くは岩がかなり出ており、斜面も急になる。
 頂上でもあまり風はなく、北上山地と遠くに岩手山が望まれた。北側斜面を見ると上の方は広い斜面だが、下の方は林が密生して、滑れる場所は限られるようだ。我々は剣ケ峰方から回り込んでアイオン沢の土砂崩れ後を滑った。1500mくらいまで露岩とシュカブラにスキーを引っかけ転んだ。崩壊跡に入ると少しの間良い雪になった。左岸よりに滑って行くとアイオン沢の本流と分かれるところに夏道の導標とワカン跡があった。夏道ははっきりしないので、ゆるい沢状の川床を左へ左へと滑って行くと再び導標が現われ、その上の尾根の開けたところへ登ると林道だった。林道は上の方は斜度があり、里近くは除雪した後に薄く雪が残っていたので、割合良く滑り国道に出るまでスキー可能だった。30分ほど、国道を歩くと平津戸駅だった。


【コースタイム】 

3/19 岳 8:05 −> うすゆき荘 10:30/11:20 −> 小田越 
     12:40 −> 小田越山荘13:10 (20分タイムロス)     

3/20 山荘 8:10 −> 1500m 9:40/50 −> 1700m  
     10:40/11:00 −> 早池峰山 12:05/55 −>    
     アイオン沢崩壊地1330m 13:55/14:15 −> 940m  
     (林道入り口)14:40 −> 国道106号 16:55/17:10 
     −> 平津戸駅 17:40                      

                                 (蔵田道子) 
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