Last Update : Jan 24, 1998

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 ラ・ネージュ記録集II 

  発行日 1982年10月1日 
  発行人 山スキー同志会    
  編集人 斎藤 進、川口敏博 他

槍ケ岳                 

北アルプス / 槍沢

                       1982年5月29日〜31日 
                         L菅沼、作野、陶山、斎藤 

5月29日(土) 上高地 → 槍沢

 前夜10時東京を菅沼氏の車で出発。中央道諏訪サービスエリア無料休憩所で仮眠。朝7時すぎに上高地に到着。車での入山はとても快適だった。
 準備をして、槍沢を目指す。一の俣付近までは平坦で、林道と同じなので陶山氏と私は運動靴で行く。しかし、足元の軽快さとは逆にザックの方が重くなり、肩がいたい。一の俣からは山道らしくなるが、まったくの夏道なので槍沢の雪の量が気になる。槍沢ロッジで大休止にし、雪の状況を聞く。 雪のあるところまで、あと1時間はかかるという。がっかりである。
 不要な荷物をロッジにあずけ、出発。旧槍沢小屋跡を通り、約1時間で2100mの大曲付近に着く。 ここからやっと雪の上をスキーを引いて登ることになる。2400m付近の岩が出ているあたりまで約40分ほどかけて登り、今日はここまでとする。ついに待ちかねた滑降ができる。あまり良い雪質とはいえないが、楽しい一時である。ほんの10分ほどで大曲に着いてしまう。ここにスキーをデポしておこうかということも考えたが、明日雨でも降ったらと考え、またスキーを持ってロッジにもどる。

【コースタイム】
上高地 8:30 → 槍沢ロッジ 12:50/13:30 → 大曲(2100m)14:25/50 → 2400m 15:30/55 → 大曲 16:10/25 → 槍沢ロッジ 17:10


5月30日(日) 槍沢から槍ケ岳

 心配していた天気は大丈夫でしかも晴れている。昨日大曲にスキーをデポしてくればよかったと思いながら、出発する。
 大曲から3ピッチで槍の肩に着く。2400m付近からガスになる。ツボ足で登れ、ピッケル等も必要としない。槍の肩にスキーをデポし、頂上へ向う。他に登山者はいないので、岩登りの感じのところだが、快適に登れた。あいにくのガスのため頂上からの展望はない。
 槍沢の滑降はまあまあである。ガスで視界は悪いが、落石も思ったより少なく滑りやすい。もっとも2400mより下は水分が多くなりよくなかったが、全体的にみて、ころんでも止まる雪なので安心して滑れる。斜度もそんなに急だとは思えないが、一気に滑るにはかなりの体力が必要だ。 写真をとったりしながら大曲まで下ったが、約30分で着いてしまう。
 時間は早いが引き上げることにした。ロッジでのんびりと骨休めをする。

【コースタイム】                         
槍沢ロッジ 6:10 → 2400m 8:05 → 槍の肩 10:05/20 → 
頂上 10:40/11:00 → 槍の肩 11:20/30 → 大曲12:05/30 → 
槍沢ロッジ 13:05 


5月31日(月)

 幸いにして雨もふらず、ひたすら上高地を目指して下る。やはりこの時期だとアプローチが長く、あまり効率がよいところだとはいえない。

【コースタイム】
槍沢ロッジ 6:50 → 上高地 11:10


(斎藤 記) 
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