Last Update :Jul 8, 1999 概念図追加
Apr 30, 1998
戻る


 ラ・ネージュ記録集II 

  発行日 1982年10月1日 
  発行人 山スキー同志会    
  編集人 斎藤 進、川口敏博 他

巻機山(1)                   

上越 / 井戸尾根
                          1982年2月20日〜21日 
            メンバー:L.遠山、安達、長谷川、矢吹、馬場、白沢、蔵田 

2月20日(土) 清水→展望台

 2月にしては異様に暖かく、六日町におりたっても雨。いつものとおり駅で仮眠。朝になっても相変わらずの雨で、8時頃ひとまず清水部落の雲天と言う民宿までタクシーで出発。雲天で又、こたつに入って仮眠し、10時半頃晴れそうだというので、出発の準備を始める。やんでいた雨がまた落ちてくるが12時出発。橋の手前で1本立て着ているものの調節。とにかく暑い!!井戸の壁の手前でもう一休みし、行動食を少し食べる。井戸の壁はきつかった。急斜面で滑りそうで怖く、キックターンもうまく出来ず、よけい疲労した。
やっとのことで上部の緩やかな所へ出、ほっとする。あとは惰性で1時間、テントサイトへ3:05着。雪庇を利用して雪洞を掘る。約2時間かけて、スコップ3丁を使い、かなり立派な雪洞ができる。ずっと雨が降っていてびしょぬれになる。始めての雪洞は、広々としているのが印象的だった。静かで外の様子も全然わからない。 

【コースタイム】
清水 12:00 → 展望台 15:05 


2月21日(日)

 食事を終わった頃、外に出ていたら、ガスが見る見るうちに晴れて、昨日からどんな所にいたのだかまるでわからなかったのだが、初めて見る、まわりの景色に感激!7:40出発。30分ほど緩斜面をシールをつけて登る。アイスバーンと新雪がうっすらと積もった所が、交互に縦縞になっている。ニセ巻機直下の急斜面はスキーをザックに付け引きずって歩く。アイゼンを持ってきていない人もいて、全員ツボ足で登る。キックステップで登れるくらいの硬さだったが登りはよいが下りはどうなるだろうと不安。ニセ巻機山頂より初めての滑降。緩い斜面だからよいが、アイスバーンで足にビンビンひびく。
鞍部から巻機山に登り返す山頂からの下りは、始めの何回転かだけ、最初で最後の快適な雪。すぐ、所々、硬い所が出てくるあまりよくない雪。源頭部の谷間で、行動食をとり暫く休む。そしてニセ巻機に登り返し、心配していた急斜面。なんとか下りられそうな硬さの雪になっていたので、慎重に、若干緩そうな米子沢寄りを下り、井戸尾根へトラバース。トラバースが少し上の方すぎて、横滑りで高度を落とすのが怖かった。
やっと斜度が緩くなったと思ったら、雪はひどく重くて全然曲がれない。雪洞に戻って、下山の準備をしていたらガスが出始め、視界が悪くなり、アラレも降り出す。井戸の壁は、技術に関係なく、斜滑降・キックターンが基本のパターンで下りて行く。ガスで見えないので、所々で人数を確認しながら行く。2時40分頃下につき、雲天でタクシーを呼ぶ間、一休みし、帰京。

【コースタイム】
出発 7:40 → 巻機山 10:30 → ニセ巻機 12:05 → 雪洞 12:40/13:15 → 清水14:40


記:蔵田、電子化:作野 

【概念図】                                          

戻る
山スキー同志会のホームページへ
メールの宛先:
webmaster@ysd-jp.org