Last Update : Mar 7, 1998

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 ラ・ネージュ記録集II 

  発行日 1982年10月1日 
  発行人 山スキー同志会    
  編集人 斎藤 進、川口敏博 他

尾瀬ヶ原                     

尾瀬 / 原より沼へ 
                            1981年5月2日〜4日 
                         メンバー:L.安達、川口、斉藤 

5月2日(土) 晴れ後曇り 鳩待峠〜至仏山〜ムジナ沢

 高崎にて乗り継ぎ、2時過ぎ沼田駅に着く。すぐバスは接続しているがタクシーで行くことにし、駅待合室にて睡眠不足を解消することに決める。仮眠後タクシーにて出発、戸倉から先の林道は途中雪崩の為入れないとの話を聞く。入れる所まで車で行ってもらうが、意外に早く不適地点についてしまう。残念だがタクシーを降りて食事をとり、出発する。雪のない林道を津奈木橋まで歩く。ここから沢沿いのコースは雪があったのでシールを着ける。再び車道に出て、スキーを背負い歩く。除雪は鳩待峠の少し手前で終わっている。
 鳩待峠よりいよいよシールをきかせた登りとなる。至仏の白い斜面を見ながらワル沢を目指す。この辺りにはテントを張るのに良い場所が多くある。戸至仏はトラバースして至仏に向かうが眼前の斜面に、もう滑り出したい気持ちになる。至仏山頂には、スキーヤーや登山者が休んでいるが、風が強く体が冷えてしまう。雲行きが怪しくなり、ラジオも悪天を告げている。相談の末、ムジナ沢を下ることに決める。(最初は至仏から平ヶ岳まで行く予定だったが、第一日目にしてコース変更) 
 ムジナ沢は滑っている人も無く、右の斜面を快適に滑る。左側も面白そうだ。猫又川との出合い付近にはクレバスもあり注意が必要。出合い付近の林の中にツェルトを張り、第一日目を終える。

【コースタイム】
戸倉 6:00 → 津奈木橋 7:40/8:10 → 鳩待峠 9:20/10:00 → ワル沢の頭 12:05/13:00 → 至仏山 14:10/40 → 出合 16:10 


5月3日(日) 晴れ後雨 山の鼻〜尾瀬ヶ原〜沼尻

 天気が悪いと思って朝寝坊していると、少しガスっている程度の良い天気になっていた。また至仏へ登るのもだるくなったので尾瀬ヶ原へ向かう。シール無しでかかとを解放して歩く。シールを着けてみたが、あまり効果無し。ただ、今の時期はコースを自由に、直線的に行ける。川は流れているので、橋を目標に進む。
 竜宮小屋を経て、下田代十字路へつく。軽装のハイカーらしき人が多く、天気が良いので、濡れたキャラバンシューズを干している。私達も昼食をとり、尾瀬沼に向かう。下りを期待して登るが下りらしい下りも無く沼尻についてしまう。残念。

【コースタイム】 
ツェルト 8:20 → 山の鼻 8:45 → ヨッピ橋 9:25/10:00 → 竜宮小屋 11:00/35 → 下田代十字路 12:00/13:00 → 白砂乗越 15:00 → 
沼尻 15:30


5月4日(月) 晴れ 沼尻〜三平峠〜大清水 

 昨夜はかなりの雨が降ったが、朝には天気も良くなっていた。今日は尾瀬沼上をスキーで渡る。沼はまだ雪と氷の下なので、直線的に進む。しかし、スキーを使うメリットは感じられない。
 長蔵小屋を経て三平峠の登り口につく。ここからシールを着けて登り始める。比較的楽に峠につく。ここで、滑降の準備をし、林の中を下る。一の瀬までは、ほとんど斜滑降というスタイルの下りであった。途中一ヶ所、沢が出ており、スキーを外して渡る。歩いて下るのに比べて、気持ちは良いが、時間的にはほとんど差の無いコースといえる。
 林道はまだまだ雪があり、まあまあ快適に滑って降りる。大清水に近くなると、雪の無い所が出てくる。雪を求めて林道よりはずれたりしながら下る。結局、大清水500m手前くらいまでスキーを使うことができた。この林道では、運動靴の観光客が多く入ってきていた。 
 臨時バスにて沼田駅へ。昼食をとり、無事下山を祝い、乾杯した跡ガラガラの鈍行で帰京した。 

【コースタイム】 
沼尻 7:40 → 長蔵小屋 8:10/50 → 三平峠 9:45/10:20 → 一の瀬 10:55/11:00 → 大清水 11:45


記:斉藤、電子化:作野

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