Last Update : Feb 06, 2012
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ラ・ネージュ山スキー記録集 I 


  発行日 1980年11月1日

日白山

1980年2月2日 晴

メンバー:橋爪、藤谷、橋本、石田、重田、梅原

前日、上野に入ってくる電車の屋根に30cmばかりの雪を見た。折からの寒波で日本海側は大雪で、新潟からの電車も遅れていた。今回は深雪訓練であるが、群大ヒュッテまで3時間で行きつけるだろうか?ラッセルを思い武者震いすらした。

トンネルを抜けると土樽。AM3時。冴えわたった空。大雪の気配などどこにもない。小出は大雪と聞いたが、ここまで張り出すだけの力はないらしい。

広からぬ待合室で寝支度を始めていると、駅員はストーブに火を入れてくれた。我々以外に3、4人。

「・・・しんせつだなあ・・・」
「多いと何も言わないが、1人だと『寝てもらっちゃ困る。』なんて言ったりするんだ。」

さて、2時間強の仮眠をとって、出発。毛渡橋まで15分。橋を渡ったところをすぐ左に曲がる。ツボ足で十分。5cmと沈まない。林道分岐の所で、担いでいたシール装着済みのスキーをザックに取り付けた。急に重くなって、30分も行けば肩に食い込む。南下する我々の進む先々に、仙ノ倉がそびえている。

結局、1時間40分近くで群大ヒュッテに着いのたが、ラッセルを覚悟していたため、ホッとしたものの物足りない。

壊れたと聞いた群大ヒュッテはペンキも匂うばかりの新築。その前に設営する。再び朝食をとればもうほかにすることはない。明日登るところを、天気のいい今日のうちにと、たちまち出発。

群大ヒュッテの北側斜面を登り、尾根に出れば西へ登るばかり。さながら春先の太陽。絹雲があるばかりで、万太郎、平標、ダイコンオロシ沢、はるかに巻機山まで一望できる。形が似ている荒沢山を飯士山に間違えたりした。

頂上まで、所々踏み抜いたとはいえ、ツボ足で登れた。これが2月の雪とは!所用時間3時間10分。

苗場スキー場も神楽峰、苗場山もはるかに望める。多少風が出てきて寒くなったが、なんといっても上天気。西の二居へ下るコースも何とかなりそうだとC.L.。皆、身が冷えるまで頂上からの展望を楽しんだ。

40分ほど休んで下りにかかる。雑木の中の滑降である。登りながら、こんな木々の中を果たしてうまくよけて滑れるのか、と思ったものだが、案外うまくいった。ゲレンデに近い雪のせいである。春の重い雪だとちと難しいだろう。軽快とはまいらぬであろう。

登って来たコースを気持ちよく滑る。1時間30分でテント。

【タイム】 
起床6:00−土樽駅発6:50→毛渡橋7:05→林道分岐7:15/25→群大ヒュッテ8:35/9:30→頂上12:40/13:25→テント着15:00

【概念図】はこちら

(梅原 記) 

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